シー・ズー祭り!
いいブリーダーさんインタビュー
ブリーダーさん、いろいろ教えてください! シー・ズー
大きな目とゴージャスなロングコート、そして温和な性格が人気のシー・ズー。そのシー・ズーのチャンピオンを数え切れないくらい獲得している、日本を代表するトップブリーダーである星野さんに、シー・ズーについての魅力など、いろいろお話を伺いました!

ここで紹介したブリーダーさんが育てた子犬が飼える! いいブリーダーさん.com
きっかけは、ペットとして飼っていた一匹のシー・ズー

ブリーダーをやる前、ペットとしてシー・ズーを1匹飼っていたんだ。小さい頃から秋田犬とかいろいろ飼ってたんだけど、自分は東京のマンション住まいだからね。フンとかの始末は自分でやれば解決するけど、鳴き声だけは隣近所に迷惑をかけちゃう。だからあんまり“鳴かないイヌ”ってことでシー・ズーを選んだ。そのあと、腰を壊して2年間くらい入院していた時期があったんだけど、下半身不随になる可能性が半々で、車椅子も覚悟しなければいけない状態でね。その入院している間に「やっぱり自分の一番好きなことを仕事にしよう!」と思って、イヌの仕事をしようと決めた。車椅子でも自分のやりやすい高さに機材を揃えればブリーディングはできると考えたんだ。それで入院中にブリーディングの勉強を始めてね。最初はショーの世界も何も知らなかったんだけどね。

やっぱりシー・ズーを飼っていたことで、ブリーディングもシー・ズーを選んだのでしょうか?

商売として考えたときに「売れ残りがない」「これから伸びる犬種」の2つがポイントになった。素人だったからさ、売れ残るのが一番怖かったんだ。それで、みんなと同じ値段でいいイヌを作れば、絶対売れ残らないと思った。だったらいいイヌを手に入れてブリーディングをしよう、と。そう考えた結果が、その当時(20年くらい前)、一番いいイヌが手に入るアメリカからイヌを買うことだった。それで入院中にいろいろコネクションを使ってイヌの手配をして、退院して動けるようになってからブリーダーを始めたんだ。

現在シー・ズーは人気犬種。その頃から「これから伸びる犬種」であることを予想していたとはさすがです。

その頃シー・ズーはそれほど人気がなくて、シェルティが圧倒的な人気を誇っていた。小型犬はヨークシャー・テリア、ポメラニアン、マルチーズが人気三犬種で、この人気は絶対に揺るがないだろうといわれていた。でも、自分がシー・ズーをペットとして飼っていて、東京のような人口の多い都市ではやっぱりこの静かなイヌは絶対人気が出るだろうと思った。自分が飼っていたイヌは「コイツ鳴けないんじゃないか?」ってくらい全然鳴かなくて、隣の人も飼っているかどうかわからないだろうと思うくらい。イヌ嫌いな人にもしっぽ振るくらい人なつっこいし、シー・ズーは万人に好かれる性格を持っているんだなあと感じてたしね。

 

星野さんブリーダー 星野さん(東京都)
「ブリーディングに一番重要なのは“愛情”。それは飼い主にとっても同じこと。愛情いっぱいに育てれば絶対にいいイヌになる」 これが数々のチャンピオン犬を輩出してきたポイント

星野さん トロフィー 一時期ずっとショーで勝ち続けちゃったから、自分のイヌのレベルも、日本のイヌのレベルもわかった。だから自分の納得のいくイヌができるまで、しばらくショーはおあずけ」という星野さん。ズラリと輝かしい栄光の数々が並んでます
   
空気になっちゃうイヌ

そんなシー・ズーの性格は最初から知っていたんですか?

ある程度は知っていたけど、飼ってみて実感した。それに、一緒に生活していて邪魔なイヌじゃないんだよ。人間なら静かにしていたいときもある、本を読んでいたいときもある。そんなときに始終動いていられると、いくらイヌ好きでも疲れちゃう。でもシー・ズーはそんなとき、本当に動かない。スッと空気みたいになっちゃうんだよ。空気ってないと困るけどあって困るものじゃないだろ? それでまた僕が動けばみんな動く。トイレやお風呂に行くにも付いて来て、ドアの前でずっと待ってる。「おいで」と言えば向こうで寝転んでいていも絶対に来るしね。

星野さんにとってのシー・ズーの魅力はそういうところにあるんですね?

そうだね。それに、どこへ連れて行っても絶対に恥をかくイヌじゃないし。車でも店でも散歩でも友達の家でも「動いちゃダメ、待ってなさい」といえばじいーっと待ってる。家でも僕のひざの上でじっとしてる。帰宅するときは何時になろうが玄関で出迎えてくれるしね。そういうところに惹かれたんだろうなあ〜、やっぱり。これからはさ、こういう性格のイヌこそが人間と上手にコミュニケーションを取っていけるイヌになる、日本人の生活に合うイヌになるっ、て実感したよ。こんなに飼いやすいイヌは本当にいないよ!

取材中も一匹近くにいたのですが、私たちがお話中だと悟って足元でずっと大人しくしてました。あまりにも静かなので気がつかなくて踏んじゃいました(ごめんなさい)。

 
目と耳、それからヘアーに気を遣うこと

シー・ズーを飼うにあたって、気をつけなければならないことはなんですか?

シー・ズーは目が多少出てるいから、ブラッシングなどのときに目をこすりやすい。それから、耳が垂れてるから中が蒸れやすく、外耳炎になりやすい。主に目と耳に気を付けていればそれほど問題はないよ。内臓も丈夫だし、小型犬としては骨太だし。あと気を遣いたいのは、毛が長い部分だね。シー・ズーは毛が伸びて落ち切っちゃえばフルコートになるから、それを面倒みられる余裕のある人が毎日ブラッシングしてあげる。シー・ズーは子犬から1年くらいでフルコートになるし、そういう状態が本当は一番だしね。それができない人は短くサマーカットにしておくのがいい。毎日無理して世話するのは自分にもイヌにも負担がかかっちゃうし。手入れもできない人がカットもしないで野放しにしておくと皮膚病にもなりやすい。フルコートの手入れを楽しんでできる人は伸ばすべし。いやだなーと思いながら苦痛で伸ばすなら、カットすべし。

 
  星野さんイヌが出産するときは、50時間も60時間も付き合うことに。「イヌのためならそのくらい寝られなくても平気」という星野さんは、何よりもイヌ優先の生活なのです
シー・ズー シー・ズー 左は元・日本チャンピオン。今はサマーカットで毛は短め。右は星野さんのお眼鏡に適って犬舎に残された台メス(お母さんイヌ)たち
   
買いに行く前に本の何冊かは必ず読みなさい!

子犬はどうやって選ぶべきですか?

ペットショップやブリーダーに買いに行く前に、まずどんなイヌが自分に合っているかを本で調べることが大事。それによってどんなイヌが欲しいのか、それにはどんなペットショップやブリーダーに行けばいいのか、自ずと決まってくる。“イヌとの出会い”の瞬間は自分で選ぶことができるんだ。「店の前を歩いてたら私を呼んでた! 衝動買いしちゃった!」というのは僕はあまり好まない。それに、その人の飼い方によってイヌの運命は決まるし、長い間一緒に生活するんだから、買いに行く前にはその犬種についての本の一冊や二冊は絶対に読んで欲しい。これはブリーダーからのお願いだね。でも、本での勉強ってのは基本中の基本。本を読んでそれから初めてイヌと出会って、生活して。そんな中でもっといっぱい勉強しなきゃいけないってことが必ず出てくるからね。

 
日本中のイヌをぜんぶ…!

最後に、星野さんの夢を教えてください。

日本のイヌを全部ブリーディングしたいね。できればね! 日本中の子犬が、全部僕の目を通してから出て行って欲しいよ。全犬種でだよ。そうしたらその辺を歩いている野良犬も僕のイヌってことになるねえ。いや、儲け主義とかじゃなくてね。100%自分のところで自分で考えたイヌでブリーディングすれば、少しでもいいイヌが作れると思うし、いいイヌが増えると思うんだ。

そういえば「僕以上にイヌを愛せる人間はいないから、僕のイヌを譲るときは、僕と同じくらい愛情を注いでくれる人間を捜している」とも言っていた星野さん。何とも壮大な夢ですが、イヌへの惜しみない愛情といいイヌを作りたいという情熱が感じられます。

  星野さんブリーディングはもちろん、トリミング、ハンドリングなど、ショーのすべてを自分一人でやるという星野さん。“姫”のお手入れも手慣れたもの
シー・ズー シー・ズー フルコートがシー・ズーの本来の姿。サマーカットのシー・ズーと比べると、別犬種と思えるくらいゴージャス!
   
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