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犬の血液の輸血で助かった猫

海外

 その日、バターカップの様子がおかしいことに気づいた飼い主のアーニー・サンダースさんは、すぐにかかりつけのマラソン病院でショーン・ペリー獣医師の診察を受けた。その結果、赤血球の数が正常値の5分の1しかない重度の貧血症を発症しているので、緊急に輸血と手術が必要だと診断された。しかし、その時、病院には輸血に適合した猫の血液がなく、ペリー獣医師は緊急処置として犬専門の血液バンクから提供される犬の血液を輸血し、手術することを決めた。動物医療における血液バンクは現在のところ、法的に整備されたものはなく、それぞれの動物病院が個別に緊急輸血時に使うための犬や猫を確保しているのが現状だ。

 ウエストパームビーチの血液バンクから取り寄せられたのは、グレイハウンド種の犬の血液で、それを使い4時間に及ぶ大手術が行われ、無事終了した。異種間輸血と呼ばれる手法はとても珍しく、犬の血液を輸血された猫の手術は2013年までに発表された研究では、全米で62例しか報告されていないという。

 今回輸血に使われたのは、あらかじめ赤血球と血漿が分離された血液で、猫は犬の赤血球に反応する抗体を持たないために輸血が可能だった。ペリー獣医師は「血液型がB型の猫に、A型の血液を輸血すると激しい拒絶反応が起きます。それくらいなら同じ血液型の犬の血のほうが安全なのです」と話す。しかし、今回の輸血で猫の体内には抗体ができてしまっているため、次回輸血するとアナフィラキシーなどのアレルギー反応が起こる可能性が高いため、1回限り可能な特別な治療方法だった。

 手術後のバターカップの経過は良好で、貧血症も治まり、飼い主に甘えているという。

関連URL: Keys Info Net掲載記事(英文)

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