愛犬のいつものグルーミングがたったの10分で取り返しのつかない悲劇に変わってしまった。
AJ・ロスさんは2年前に飼い犬であるプードルのコブをアメリカの大手ペットショップ「ペッツマート」が運営するドッグサロンへ連れていった。しかし買い物を済ませてサロンに戻ると元気だったコブはぐったりと横たわり、すでに呼吸が止まっていた。
一体何がコブの突然死を招いたのか?サロンに設置されていたセキュリティカメラが一部始終をとらえていた。痛ましいシーンを含むその動画には、2人のスタッフが爪を切るためにコブを施術台に乗せ、暴れないように2本のハーネスをコブの首の上からと下からの両方にくくりつける様子が映っている。爪切りを嫌がるコブは体をよじらせるが、スタッフは無理やりコブの体を横向きに倒して足を引っ張る。とにかく爪を切ることに夢中でコブの顔や首周りにはまったく注意が向いていないようだ。
その数秒後、コブは全身の力が抜けたようにぐったりと横たわり、スタッフが慌てて起こそうとするがコブの意識は戻らなかった。
飼い主のロスさんは悲しみと怒りに震え、ペッツマートの従業員による誤ったハーネスの使用によってコブは死んでしまったと主張し、ペッツマートに対して損害賠償を求めて訴訟を起こしている。
ペッツマートの代表は、コブの死について謝罪の意を述べるとともに、内部調査を進めていく方針だと説明している。そしてペッツマートの定めるペット安全基準をケアマニュアルを遵守しなかったとして、コブを担当した従業員は免職措置をとった。
「ペッツマートは全米で1年に1300万件以上のグルーミングサービスを提供しており、コブに関わった2名とほかの1万人を超える有能なグルーマーを一緒にとらえないでください」と呼びかけている。
しかし調べによると2009年以降ペッツマートではグルーマーの業務過失によってペットが死亡したケースが47件あったことが明らかになり、ペッツマートの企業イメージ降下は避けられないだろう。
ワールドペットニュース
愛犬が爪切り中に窒息死。飼い主がペットショップに訴訟起こす
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