アメリカではコヨーテやマウンテン・ライオン、熊などの野生動物が住宅街にやってきてペットを襲う事件があとをたたない。
フロリダ州デイトナビーチに住むウォルターさんは、熊に体当たりをして愛犬と家族を守った。防犯カメラが捉えたそのときの映像がニュースやSNSで紹介されて話題となっている。

その夜、ウォルターさんと2匹のダックスフンドが自宅の玄関ポーチで過ごしていると、突然野生の熊が格子の柵を突き倒してポーチに侵入してきた。ダックスフンドたちが熊に近づいて威嚇するが、ウォルターさんは愛犬を守るため大きな奇声をあげて熊に体当たり。体をかがめながら熊を外へ追い出し、すぐさまベンチでドアをブロックして熊が再び入れないようにした。熊もびっくりしたようでそのまま逃げ去っていった。

武器も持たずアメフトのように熊に体当たりで挑むなんてなかなかできないが、ウォルターさんの頭にはそれ以外の選択肢は考えられなかった。「このまま熊が自分を通り抜けたら、家のなかにいる妻とほかの犬たちの命が危ない」という思いで必死だった。幸いウォルターさんは軽傷で済み、犬たちも無傷だったようだ。

この事件の数日前にもフロリダ州内で犬を散歩中の女性が熊に襲われる事件があった。フロリダには「フロリダ・ブラックベア」という種のみが生息しており、熊が住民を襲撃するのは非常に珍しいという。
州の野生動物管理局は、もし熊に遭遇したらゆっくりと後退りをするように離れるよう人々に呼びかけている。決してパニックになって走ったり木に登ったりしてはいけない。熊はもともと内気で静かな動物であることを理解し、落ち着いて適切な行動をとれば襲ってくる可能性は少ない。
熊が家に侵入した場合、ウォルターさんのように立ち向かうよりは速やかに家から出て身の安全を確保し、専門家に電話をした方がいいだろう。

関連URL: Doorbell Camera Captures Florida Man Fighting Off Bear on Porch to Protect His Dogs