
猛暑のなかでの犬との外出は、たとえエアコンが効いていたとしても決して油断してはいけない。
オハイオ州に住む男性が飼っている犬のブルーノは、飼い主が運転するSUVに同乗している際に熱中症になり、医師の処置もむなしくこの世を去ってしまった。
その日、外は40度近い気温の猛暑日だった。車内にエアコンをつけていたものの、ブルーノの息は荒く、みるみる体調が悪化していった。異変に気づいた飼い主が動物病院に連れて行ったものの、すでに助かる見込みはなくブルーノの心臓は止まってしまった。
今回なぜエアコンのついていた車に乗せていたのにブルーノは熱中症になってしまったのか?
ひとつに、ブルーノはニューファンドランドという大型犬種で長くて分厚い毛皮に覆われていたためオーバーヒートしやすく、エアコンの冷気では体内に溜まった熱を放出できなかった。
また、飼い主の乗っていた車は空気を循環させるファンがついておらず、エアコンの冷気が後部座席までしっかり届いていなかった可能性がある。
あまりにも外が暑いと、古い車やファンのついていない車だと、エアコンをフル稼働しても冷却が追いつかないこともある。
ブルーノの治療にあたったミシェルズ獣医師は、ほかの飼い主でも起こりうることなので、十分な熱中症予防をし、犬の些細な変化に気づいて対応することが大切だと警告している。
犬の熱中症の初期症状には、パンティング、歯茎の乾燥、過剰のよだれがあるという。
より深刻なケースでは、震えや酩酊が見られる。それが嘔吐や下痢に発展することもある。
ミシェルズ獣医師は、ペットの安全を守るために冷却ベストや凍らせたおやつ、冷たい水とボウルの常備を勧めている。また、車の後部に風を送ることができるペット専用のエアコンもつけることが望ましいと助言する。
毛に覆われた犬は人間とは違う体感温度をもつので、人間が心地よい温度よりも寒いくらいにエアコンの温度を設定した方がいい。
真夏日には帰省などで長時間ドライブをすることもあるかもしれないが、ペットを連れていく場合は今一度、十分な熱中症対策ができているか確認してほしい。
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