
ミネソタ州では、飼い主によって湖に捨てられた外来種の金魚や鯉が巨大化し増えているのが問題になっている。
ミネソタ州コーネリア湖で深刻な問題となり、湖の在来種よりも数が増加している。また、個体数が急増して生態系を破壊しているだけでなく、湖底をかき回してリンを放出するため、藻類の異常増殖を促し水を濁らせている。
そこで、湖を管理するナインマイルクリーク流域管理区は、そうした外来種を捕獲して処分するのではなく、ミネソタ動物園と提携して魚を捕食する動物たちの餌にするプログラムを立ち上げた。
安全性や栄養バランスなどを考慮しつつ、鯉は動物園のクマたちに、金魚はアシカなどに試験的に与えられた。
ミネソタ動物園栄養士ケリー・カッペンさんは、「多くの動物は新しい食品に対して警戒心を抱くため、こうした新食品を摂取させるには繰り返し与える必要がある場合が多いのですすが、現時点では、ヒグマは鯉を大いに好み、アシカは金魚を慎重に楽しんでいる様子です。カワウソは金魚とサビザリガニの両方を試食しました。最適な方法については現在も検証中です」と述べている。試食会では動物から高評価を得られているようだ。
動物園は「動物の健康と環境保全への継続的な取り組みの一環として」この取り組みを拡大したいと考えており、同じような問題を抱える他州でも今後拡大していく可能性がありそうだ。