
8月14日木曜日、中国四川省の成都海昌極地海洋公園で、シロイルカが水槽内にいた2人のダイバーに噛みつこうとし、見物客たちの集まる水槽前は一時騒然となった。
当時、シロイルカの水槽内には2人のダイバー(水族館従業員)が入っていたが、イルカは突然、女性ダイバーに向かって突進し、イルカから逃れようとしたダイバーの足に噛みついた。その数分後、イルカはカメラを持っていたと思われる別の男性ダイバーに突進した。
イルカは男性ダイバーの足ヒレに噛みき、しばらくの間そのヒレにしがみついているのが見えた。映像によると、イルカは男性ダイバーのヒレにもう一度噛み付こうとしたが、やがて泳ぎ去ったそうだ。
幸い2人のダイバーはケガを負うことなく、無事に水槽から出ることができた。
この事件が起きている間、水槽の外から見ていた水族館の来館者たちは、単なるイルカとダイバーの遊びではないと気づき、ダイバーが必死で逃げるなかで噛みつこうとするイルカを見て叫び声をあげていた。
実はこのようなことは今回が初めてではない。4月、中国雲南省のストーン・フォレスト・アイス・アンド・スノー・ワールドでは、2頭のシロイルカと水中写真撮影に参加していた女性が、1頭のシロイルカに襲われた。シロイルカが女性の頭をくわえたが、女性はなんとか逃げ出し、無事に水面まで泳いだという。
従業員ではなく一般客への被害があったというのはおそろしいし、イルカとの水中撮影をサービスとして提供する水族館側にも問題があるといえる。
シロイルカは非常に知的で人間に対して大きな好奇心を示す社会的な生き物として知られている。
しかし、飼育されているシロイルカが人間に対して攻撃的な行動をとる場面を目にすることもある。これは、ResearchGateの研究によると、脅威を感じたり、挑発されたりした場合に起こる可能性があるという。
絶滅危惧種に指定され、その珍しさやかわいさに惹きつけられる人は多いが、見せものとして扱われるイルカたちにかかるストレスについても考え、対処していかなければならない。
関連URL: Beluga Whale Bites at 2 Divers Inside Aquarium Tank, Terrifying Visitors